今年のオールスター戦は何試合の予定でしょうか?2試合開催の年もあれば3試合の年も。その年によって試合数は主催者側の意向で異なります。いずれにしても、毎年オールスターのファン投票開始時期になると、どうしても釈然としないのが、このオールスター戦の複数試合制です。 オールスター戦の元々の意義は、 ・同じリーグに属して、チームメートとして戦うことのないスター選手たちが1つのチームを作る ・リーグが異なり、普段対戦することがほとんどないスター選手たちが対戦をする、 ・そのスターをファン自らが投票で選ぶ といったところにあったのでは?だからこそ特別な試合なのであり、『夢の球宴』と呼ばれる所以なのでは? 一方で近年行われているオールスター戦では、 ・ファン投票の選手のほかに、選手間投票という別の方式による出場選手の選出 ・試合のスタメンは1試合目はファン投票選手、2試合目はそうであったり、そうでなかったりという慣習 ・試合前のイベント、ホームラン競争は1・2試合目の前に、それぞれ出場選手を替えて実施 ・オールスター戦開催前の野球殿堂入り表彰は、1試合目の前だけ実施して終了 といった具合で、正直1試合目とそれ以降の試合に格差を感じます。 ファンが選んだ選手だけでなく、選手間投票という別の方式によって選出された選手が混じっての試合となり、2試合を通じて万遍なくベンチ入りした選手を出場させると、相当な人数の選手が出場します。 また、近年ではオリンピックやWBCといった大会にプロが選抜された日本代表チームが出場するようになり、普段別々のチームに属する選手が集合し、1つのチームとして戦う機会を頻繁に見るようになりました。加えて、公式戦日程の中に「セ・パ交流戦」が組み込まれて、初夏のオールスター戦開催の前に両リーグのチームが公式戦としての真剣勝負をするようになりました。選ぶファンの側にとっても、選ばれる選手の側にとっても、オールスター戦は希少価値を失いつつあるのではないでしょうか。 実際に、オールスター戦の1試合目と2試合目のどちらを見たい?2試合目にはファン投票で選ばれた選手、特に投手はちょっとしか出場しないかも知れませんよ。僕は間違いなく1試合目と答えます。 そんな思いが強くなってきた近年、こういう思いが強くなってきました。選手間投票をなくして、純粋にファンが投票で選んだ上位選手だけに出場を絞って、 オールスター、やるなら1試合でどうでしょうか! ファン投票による選手を選ばれたポジションでスタメンにしましょう(2008年五輪前の「サード中島」みたいなファン投票の期待を裏切るのは残念)。逆に、スタメン以外に選ばれた選手が必ず試合に出場しなければいけない、というような制約は無くてもよいと思います(MLBのオールスター戦でも、試合の流れで出場できない選手は出てきますし)。 逆に、投票で選ばれた選手は、ユニフォームを着てグラウンドに出てくることができる限り、怪我による出場辞退でもユニフォームを着てファンの前に出てきて、ベンチ入りしてほしいです。オールスターにファン投票で選ばれたという無二の出場理由は、選手の勲章になると思います。 ただ、オールスター戦を1試合に減らしたデメリットはあるでしょう。特に主催者側が見込める収入は今のままでは単純に減少します。しかし、日本シリーズでさえ地上波テレビ放送もままならない昨今のプロ野球の試合。オールスターだからといって3試合にしたら、それに見合う多くの見返りが継続して望めるのでしょうか? これを契機に、オールスターを盛り上げる努力は別に必要だと思っています。希少価値を上げるだけではなく、興業として収入を確保する努力は別にあってもよいと思います。 たとえば、試合の前日を試合の真剣勝負とは切り離したもう1つ別の大きなイベントデーとしてみる。イベント案としては、 ・ホームラン競争やスピードガンコンテスト以外に、ベースランニング競争やストラックアウト ・プロ野球OB戦(できればこちらもオールスターで) ・フレッシュオールスター戦と連日開催 など。 1試合制での試合そのものでのアイデア案としては、 ・「代打」「代走」「ワンポイント登板」「ルーキー」などの投票枠による出場 ・フレッシュオールスター戦のMVP選手はオールスター戦に出場(表彰も含めて) など。 2試合やるとするなら、できそうなのは ・「ファン投票チーム」vs「選手間投票チーム」の試合 ・「東西対抗戦」 などですかね・・・。 本内容は下記ブログのエントリー内容 ・勝手な野球論〜オールスターは1試合制で ・2009オールスター ・2008オールスター を改変・加筆により掲載しました(2013/5/23)。 |